骨のある部屋

@honebeya206

大哺乳類展2に行って(これで4回目)

まだ開催中の大哺乳類展2(以下、企画展)について今回は以下のことについて書きます。1.剥製をどう見るか 2.ラマの骨格について 4.膨大な歯の標本について 5.4/26のギャラリートークの内容のまとめ 【剥製をどう見るか】 私は元々皮に興味がありませんでした…

羽根の生えてる場所

先日、ヒヨドリ(桜を食べる灰色の鳥)が届きました。いつもの様に皮膚が腐る前に剥いで乾燥させました。その乾燥途中で不安になることが・・・。 なんだか物凄く禿げてる。今回は皮剥ぎ中に羽が1枚も抜けていないし、洗ってる時も抜けていないのに何故か禿げ…

大哺乳類展2 2回目

昨日は家族と大哺乳類展2に行ってきました。今回は解説パネルで説明されていない骨を中心に書いていきます。 【骨格標本についていたり、なかったりする骨】 骨格標本を思い浮かべると頭・脊椎・腕・脚の骨を想像するでしょう。しかし、それらの骨以外に骨は…

大哺乳類展2 感想や見てほしいところなど

昨日は本日から6/16まで上野の国立科学博物館で開催される大哺乳類展2の内覧会に行ってました。そして、興奮し過ぎて頭痛でダウンしてました(笑)展示準備期間中にどんな標本が並ぶか見て観察したのに、解説のパネル等が設置された状態で見る標本は輝き方が違…

皮剥ぎから骨になるまでの過程をあまり載せない理由

動物から骨がどうやって取り出されていくか気になる方はいると思う。筋の付き方や内臓の位置や脂肪の量など、生でしか学べない部分はたくさんある。ニワトリを骨にする途中、将来卵となる小さな卵が体の中に無数にあることに驚き、硬い殻に覆われる前の卵の…

嗅覚とラット

現在、「嗅覚はどう進化してきたか 生き物たちの匂いの世界(新村芳向著)」の本を読んでいる。これまで嗅覚に興味を持つことはなかったのに、図書館でこの本を借りたのは、死臭に囲まれて生活している私の嗅覚について気になっていたからだと思う。 今回紹介…

「専門バカ」はなぜダメなのか

ある学生から、「他大学の大学院を受けるために、希望する研究室の教授に話を聞いてきた人」の話を聞いた。その学生は先生から「専門バカはいらない」と言われたそうだ。 私はそれを聞いて「鳥類学者の川上先生のように、映画やアニメにも関心がなければ一般…

最近の作業

他の動物の骨の脂抜きをしている間に次の骨作りを。スズメを骨にするために皮剥いて乾燥させて‥等々をやっていました。 翼から骨抜きを無謀にもやったのですが、やっぱり小さい動物は難しい。サギの翼を乾燥させた時のようにはいかないです。針金なんて入れ…

工房にネコ

先日、工房に骨作業をしに行ったら師匠が「昨日、ネコ入ちゃって出ていったところ見てないんだよね」と。 ここ最近、工房には野鳥が迷い混んだり、バードストライクが起きていたりと、なんだか忙しい。今度はネコかぁ…。工房に着いて、中を見てもなんの気配…

骨作り

昨日の朝に水浸けしていたアヒルを両親がいない間にコンロを借りて煮込んでました。 この画像は水浸けして血抜きしてる時の写真。上から撮ると目があっちゃうので、横から撮りました。煮込みが足りないので、肉はまだ硬いです。煮込んだ汁の色は「良い出汁が…

カマキリの食事

もうこんなに寒くなっているのに、まだカマキリがいました。 首かしげてる感じが可愛い。 この黒目は擬瞳孔というもので、複眼の構造状、どうしてもこうなってしまうんだって。いつもこっち見てる感じがまた可愛い。このカマキリ踏まれそうだったから移動し…

写真

私は大きくて高価なカメラを持っていない。たまにメモリーカードを読み込まなくなるようなご機嫌斜めな小さなデジタルカメラとスマフォを大事にしている。「すごく綺麗に撮りたい」と思ったことは今のところない。ほとんどの写真はスマフォに頑張ってもらっ…

関節外し

先日、外で解剖作業しながら焚き火で暖をとり、その火でお昼ご飯をいただきました。 写っている手羽先、黒はんぺん、ホンビノス貝以外に椎茸、エビピラフ、カブがお昼ご飯でした。一昔前は手羽先のお肉をキレイに食べるのが下手で、手をベタベタに汚しながら…

外作業

外での作業はとても楽しい。何が楽しいかって、日々違う生き物との出会いがあるから。今日は外で解剖していたら空から灰のように大量に羽が降ってきた。きっと近くの林で命の攻防があったのだろう。ちょうど草刈りしている人が近くにいて、生き物の音は聞こ…

デザフェス準備8

いよいよ、デザインフェスタは明日からですね。私は明後日からですが。荷物の準備はもうできてるのですが、困ったことに入りきりません。なのに、まだ持っていくつもりの骨を組み立ててます。 これはカエルです。解剖する前の色からヒキガエルではないかと。…

収蔵庫

多くの標本を収蔵している収蔵庫の見学を何度かしている。数えると5ヶ所。 館ごとに特色があるように感じる。「標本」と聞いて思い浮かべるような標本ばかりを収蔵するところや、それ以外のものを収蔵する館もある。このそれ以外の収蔵物が面白い。後ろ足で…

私なりの羽から骨を取る方法(翼標本)

鳥の翼はキレイ。ですが、骨にするときはそこは残さない。勿体ない。骨に羽つけた骨格にする?そうなると翼以外の羽はどうなるの?ということで意地で翼から骨を抜き、翼から頭、尾まで羽を残してます。翼から骨を抜く過程を以下に書いていくので、グロ画像…

デザフェス準備 7

着々と準備出来てます。 ただ、持っていく予定の骨を多くし過ぎている気がしてリュックやキャリーケースに入るか不安です。写真の骨はデザフェスで展示するものの一部です。 意味がありそうな並びに見えますか? 何の意味も込めてません。ただ並べました。 …

サギ類(コサギ以外)

今日はサギを解剖。いただいた個体なので解凍するまでは状態が分からず、解凍してみたら頭と右の翼がない状態だったので、アオバズクのような羽の取り方ではなく、今回は片方の翼と尾だけ骨を抜いて羽を残しました。あと、足も(足は骨あり)。 羽の表 羽の裏 …

アオバズク

昨日はアオバズク(フクロウ)を解剖してました。 元々、胸や頭の骨が抜かれていた状態だったので、全身骨格にはできません。 ですが、羽を残して骨を捨てるのは勿体無いので、足以外の骨をまた抜いてみました。私は乾かすのが下手くそだったので、今回は洗っ…

デザフェス準備 6

子豚がだんだん形になってきました。 背骨と肋骨と前肢…。ちょっとクジラの祖先っぽくないですか?後肢がなくて前肢大きい感じが。骨と言えば白なのに、茶色い部分を残してます。写真で気になる茶色い部分の多くは軟骨です。軟骨を残さないと元の形がわから…

デザフェス準備 5

子豚とイタチの骨をずっとかまってました。1番嫌いな肋骨組み立てに入り、作業があまり進んでません。 ちょっと肋骨のついた子豚 ちょっと肋骨のついたイタチ 大学で処理したイタチだったので、骨は手持ちで持ち帰る必要があり、肋骨の左右・順番がわからな…

デザフェス準備 4

二年前に作った「動くウサギ骨格」を修復しつつ、子豚の骨を組み立て。 「子豚」なので軟骨がとんでもなく多く、骨端がいつもみてる骨とは違う感じがして、組み立てが大変です。骨の小ささも作業を大変にしてる。特に手先の骨は分かりにくい。 前肢の骨を整…

オニグルミ

骨格標本作製のお手伝いに行っている工房にはオニグルミが落ちている。オニグルミの思い出は、大学の授業で野外実習をしている際に先生が「黒くなったオニグルミはベタベタする」と言っていたことだ。 作業の邪魔になるので、オニグルミをどかすために黒くな…

ラット骨格 尾椎の小骨

ラットの骨がだんだん組上がってきました。 日が上ってから全ての骨をつけて完成させます。なんとなく尾の骨を眺めていたら小さな骨があることに気がつきました。 ラットの尾にあるのなら、他の動物にもあるはず。何がこの骨にくっついているのか見てみたい…

骨の乾燥

骨は乾燥前後で色が違う事が多いと感じている。この前載せた子豚の胸骨は茶色かった。ちなみに臭かった。 だけど、乾燥させたら驚くほど白くなった。そして臭いはしなくなった。 いくらなんでも白くなりすぎだと思う。骨を乾燥させることで見た目が変わるの…

デザフェス準備 3

子豚の骨を展示する予定でキレイにしてました。子豚は骨が癒合しておらず、バラバラになってしまうため、少し筋肉を残した形で展示しようとしましたが、筋肉の量と色が想像以上に展示に向いてなくて結局バラバラにしました。 子豚の背骨ですが、線があるのが…

デザフェス準備 2

やっとテーブルクロス縫いが終わりました!長かった…。縦130cm、横180cmの端を縫ったり、1枚に繋げるために縫ったり…長かった…。ミシンを持っていないので手縫いでした。 糸が見えないように縫えたと思います。ツツドリの骨は上腕骨と大腿骨の骨髄が残って…

バードストライクの鳥 2

ツツドリの筋肉がだいぶ白くなってきました。 この状態でしたら、そんなに嫌ではないでしょうか? 写真の黒く浮いているのは目で、強膜輪(強膜を支持するもの)を取るために捨てずに残してます。 今週中に骨になればいいのにな。

イチョウハクジラ

博物館の連続講座でイチョウハクジラの骨並べをしてきました。 イチョウハクジラはどこがイチョウだと思いますか?歯がイチョウのような形をしてるからイチョウだそうです。 私にはちょっと分からなかった…。クジラの胸の骨、胸骨は種類によって形が違うみた…