骨のある部屋

@honebeya206

骨格を作った人が共通で悩むであろう「脂」。今回はずっと脂と格闘してました。

脂といっても骨にシミのような形で出る脂ではなく、骨の表面に出てくる白いベットリとした「死蝋」と呼ばれる脂をブラシと洗剤を使って洗っていました。
ブラシで擦って流して、擦って流しての繰り返し。見た目はキレイになるのですが、骨の内部に押し込んでいるような気にもなります。なかなか落ちにくい。むきになって強く擦ってしまうと、骨化しきれていない柔らかい骨を壊してしまうことに繋がります。これが大変で死蝋がたくさん付いてる部分ほど、骨が柔らかくてブラシに骨がくっついてきてしまい、死蝋を落としているのか、骨を落としているのか分からなくなるほどです。
脂を落とすだけで1日以上はかかる。未来に残すための骨格標本を作る大変さが身に染みます。

骨作業

骨作りは匂いがキツイだけのものだと思っていました。でも、どんな動物の骨を作るかで事情が変わるなと。

大きくなればなるほど、生物としての骨より、大工としての骨になる気がします。ちょっとした溶接が必要になったり、配管を組み合わせたり…。解剖の勉強も必要ですが、ホームセンターでの勉強も必要になります。

私が初めて大きな動物の骨格標本作りに参加した時はビニールハウスを組み立てました。私がいつもしている解剖を越えていて、いつも新鮮です。

土と骨

「亡くなったペットには外来の寄生虫がいるから、埋葬ではなく、火葬にしなさい」という書き込みを見た。私が小さい時に飼育していた金魚が亡くなった時に、土に埋めていたあの行為が環境汚染に繋がるとは思いもしなかった。

動物の骨を取り出す方法に「土に埋める」方法もある。書き込みを見てから、在来の動物でも土に頼る方法で骨にするのは、「安易に採用するべきではない」と感じた。

動物の姿勢

骨を組み立てる時、ポーズを考えて組み立てるのが難しい。皮を剥ぐ前に体を触って骨の位置を確認したり、写真に撮って記録しても、生きている時とはなんだか違う姿勢になっている気がする。

骨を作るときは軟骨を除去してしまう。しかし、その軟骨が重要で、軟骨がある時と無い時では骨の角度が変わってしまい、それだけで背骨の曲がり具合や肋骨の開き方が変わってしまう。クジラを見ている人は「展示されている骨格標本の肋骨より、解剖する前の肋骨はもっと開いている」と言っていた。骨を正確に組み立てるには自分の手で触って時間をかけて観察しないといけない。

でもそれは大変な作業なので、動物の写真を撮ったら骨が浮き出てくるような、そんなカメラがほしい。

幼虫の脱皮とスズメガについて

幼虫の脱皮を観察していた方から伺った話。

「糸を吐いて、その塊にお尻をつける。お尻が固定されたら、前に行くように力一杯皮を脱ぐ。脱いだ皮は食べて再利用。」

これを聞いたとき「賢い!」と感動しました。
また、顔の皮は仮面のように落ちて、食べないで残ってるそうなので、機会があったら顔の皮を観察してみたいです。


他にもスズメガの幼虫について面白いことを2点教えていただきました。
スズメガの幼虫を無理にくっついている場所から引き剥がすと、足が取れちゃうそうです(「他の幼虫もたぶんそう」と仰っていました)。だから幼虫を取る時はお尻のトゲをゆっくり持って、相手が葉から足を離した時に上に上げる、もう一度相手が葉から足を離した時に上に上げる…これを繰り返してゆっくり剥がすそうです。

スズメガが千切ったティッシュを詰めた虫かごの中でサナギになろうとしている時に、虫かごの角を黒い紙で覆うと、そこを好んで繭室を作るそうです。一度繭室を作ると場所を変えないそうなので、紙を外して観察できるみたいです。

ちょっとした事件

骨格標本を作るお手伝いをしていたら、その動物のものとは思えないほどの小さな骨が混じっていました。
骨は液体に浸けていて、それを引き上げると蜘蛛や蜂の死骸が付いてることがあったので、小さな脊椎動物が誤って転落したのでしょうか?カエルの骨に見えたのですが、結局、よく分かりません。明日、忘れなければ写真撮ろうかな。

イタチの骨パズル

ざっと肉とりした骨を組み立て中。腱や筋肉が残ってるのが嫌なので、骨にするときはバラバラになるまで煮込んでしまいます。脂も気になってずっと煮たり水に浸けてると骨がいつの間にかバラバラになってたり…。
バラバラにすると組み立てるのに時間がかかりますが、よく観察するため骨の形を覚えられます。勉強のためにバラバラにするんです(と言い聞かせてる)

組上がるか不安になります
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どうしてもピントが合わずな写真