骨のある部屋

@honebeya206

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

バードストライクの鳥

先日皮を剥いた鳥は本日チャック袋に入れて完成に。 骨を全て抜いていて、ワイヤーは通していないのでぐったりした感じになってます。翼標本と呼ばれる標本は翼の骨にワイヤーを添わして、翼の形を固定しているので、見た目がすごく綺麗。骨を抜いても翼の形…

ヒグマの骨

いただいて骨にしたヒグマの手。これがとても臭かった。大学で骨になったヒグマを自宅にもって帰り、乾燥させていたらニオイが酷かった。水に浸けてニオイを取ろうとしても上手くいかず、そのニオイが自宅に充満。「あぁ、大変だ」と思っていたら両親に「薬…

皮剥きの報告

昨日の鳥の皮剥きは現在、羽と骨が分離されてる状態です。羽は乾燥、骨は血液抜くために洗剤を溶かした水に浸けてます。皮剥がした直後の胴体はそのままワイドハイターに浸けると、血液の色ですぐ染まるのが嫌で、羽を洗った洗剤液を捨てずに利用して浸けて…

バードストライク

今日はまた死蝋落としや骨の移動作業をしていました。しかし、今日は変わったことがあります。作業中にバードストライクの音を聞いたことです。「どーんっ」っと鈍い音が聞こえ、少し作業してから見に行ったら鳥が落ちてました。 何鳥でしょうか。近くに枝や…

骨の組み方に悩む

デザインフェスタvol.48の出展が決まり、それに向けて急いで骨を組み立てる。 博物館で展示されているような骨は針金を通して組み立てているため、簡単には壊れない。でも、私は部屋で保管すること、展示場所に持っていくことを考えると、しっかり組んでしま…

椎間板パズル

イタチの骨が組み立て途中だったので再開しました。 椎骨の椎間板がとれてしまっていたので、それを戻す作業。 真ん中の白い粒が椎間板です。これが合う椎骨をひたすら探します。想像以上に大変。 椎間板がとれている胸椎(左)と椎間板がある胸椎(右)大変な作…

国立科学博物館の特別展と企画展

9/22の続きとなりますが… イグ・ノーベル賞の世界展後に友達と国立科学博物館へ移動。 私も友達も哺乳類が好きで「昆虫が好き」というわけではないですが、「やっているんだから行ってみよう」で行って来ました。入ってすぐの巨大昆虫の模型が印象的。ハチ・…

イグ・ノーベル賞の世界展

9/22は友達とイグノーベル賞の世界展→昆虫展→標本づくりの技展に行ってました。イグ・ノーベル賞の世界展> 入ってすぐのトロフィーの展示はもう見た目が難解で、前知識つけてから来れば良かったと思うほど、ユーモア溢れるものでした。 目がついてるあなたは…

イベントの参加

11月10日と11日に開催されるデザインフェスタに出展できることになりました。 私は11日(日)の参加のみとなります。前日の10日はクジラの連続講座に参加しているので、不参加です。骨の販売予定は今のところないので、展示のみになりますが、是非見に来て下さ…

骨格を作った人が共通で悩むであろう「脂」。今回はずっと脂と格闘してました。脂といっても骨にシミのような形で出る脂ではなく、骨の表面に出てくる白いベットリとした「死蝋」と呼ばれる脂をブラシと洗剤を使って洗っていました。 ブラシで擦って流して、…

骨作業

骨作りは匂いがキツイだけのものだと思っていました。でも、どんな動物の骨を作るかで事情が変わるなと。大きくなればなるほど、生物としての骨より、大工としての骨になる気がします。ちょっとした溶接が必要になったり、配管を組み合わせたり…。解剖の勉強…

土と骨

「亡くなったペットには外来の寄生虫がいるから、埋葬ではなく、火葬にしなさい」という書き込みを見た。私が小さい時に飼育していた金魚が亡くなった時に、土に埋めていたあの行為が環境汚染に繋がるとは思いもしなかった。動物の骨を取り出す方法に「土に…

動物の姿勢

骨を組み立てる時、ポーズを考えて組み立てるのが難しい。皮を剥ぐ前に体を触って骨の位置を確認したり、写真に撮って記録しても、生きている時とはなんだか違う姿勢になっている気がする。骨を作るときは軟骨を除去してしまう。しかし、その軟骨が重要で、…

幼虫の脱皮とスズメガについて

幼虫の脱皮を観察していた方から伺った話。「糸を吐いて、その塊にお尻をつける。お尻が固定されたら、前に行くように力一杯皮を脱ぐ。脱いだ皮は食べて再利用。」これを聞いたとき「賢い!」と感動しました。 また、顔の皮は仮面のように落ちて、食べないで…

ちょっとした事件

骨格標本を作るお手伝いをしていたら、その動物のものとは思えないほどの小さな骨が混じっていました。 骨は液体に浸けていて、それを引き上げると蜘蛛や蜂の死骸が付いてることがあったので、小さな脊椎動物が誤って転落したのでしょうか?カエルの骨に見え…

イタチの骨パズル

ざっと肉とりした骨を組み立て中。腱や筋肉が残ってるのが嫌なので、骨にするときはバラバラになるまで煮込んでしまいます。脂も気になってずっと煮たり水に浸けてると骨がいつの間にかバラバラになってたり…。 バラバラにすると組み立てるのに時間がかかり…

動物の保護2

猫を飼育されている方が迷子猫を見つけて飼い主を探している呼び掛けを見た。迷子猫の写真が外で撮られたものだったので、恐らく呼び掛けた人は先住猫に配慮して、迷子猫を家で保護することができなかったんだと思えた。「動物の保護=家での一時保護」とばか…

動物の保護

ネットで「怪我したカラスを拾った」「弱っていた幼獣のタヌキを拾って飼育してる」「ヒナが地面に落ちてた」と目にすることがある。私は「自分には無縁の世界だ」と思っていたのに、動物を保護する機会は突然やってきた。人通りが多く、自転車の通行も多い…

羽を顕微鏡で覗いてみたら

羽のことを考えていたら、だいぶ昔に拾ったハトの羽を顕微鏡で観察した写真があることを思い出しました。 羽軸(中心に映る太い線)と羽弁(羽軸以外の部分)がよく見えると思います。 羽弁をもっと拡大すると、羽弁を構成する羽枝(ちょっとバサバサ乱れたように…

骨の販売についての考え

年内に骨を展示出来たらなぁー、と考えています。もしやるとしたら、骨を比較できる展示にしたいです。販売は行いません。いつか骨の販売は行いたいなと考えてはいるのですが、その時は「教育用標本」として販売したいです。私は骨の何が好きかと言うと、骨…

羽拾い

自然の中で拾う羽は日常的に見ない鳥の羽で嬉しいですが、街で拾う羽も嬉しいです。まだ図鑑で見比べてないので誰の羽かは不明ですが(スズメかな?)、こんなに小さい羽を拾いました。 小さい羽はなかなか見つけられないので、小さな幸せを拾った気分です。

画面の裏側

9/8(土)の午後2時にTBSさんで放送された「骨からスゴいことわかりました」の中身の標本作製で少しだけ関わらせていただきました。 テレビとの関係はこれが2度目で、初めてテレビと関わったのは2017年の4月頃からフジテレビさんで放送したドラマ「櫻子さんの…

気温と菌

今年の夏は暑かったですね。換気を優先するため窓全開で作業するので、エアコン使えず、作業を断念してました。そろそろ涼しくなってきたので、窓を開けて換気しながら骨作業できそうです。夏は暑くて嫌になっていますが、そんな夏でも良いことがあります。…

パンダの初乳

上野動物園のナイトズーで聴いたお話で、パンダの初乳の色のお話がありました。乳ってどれも白いと思いますよね。でも、白じゃないんです。 なんと… 緑!笹の色(?)が出ているんでしょうか?夜にスライドに映された色なので、実際のものと違うと思いますが、…

毛の標本-ダニまで大事-

私が仮剥製作りを教わりにいった時、学芸員さんから「毛についたダニが研究になる」と教えていただきました。 *標本は燻蒸(殺虫・殺菌)してから収蔵室に入れるので毛についてるダニは死んでます。虫が発生しないような工夫が博物館では施されてます。シカの…

動物の感情

「数を数えるクマ サーフィンするヤギ 動物の知性と感情をめぐる驚くべき物語 Belinda Recio著」という本を読み始めました。 人間じみた行動をする動物達が面白い。研究のデータを解釈する時に擬人化しすぎるのは危険な気がしますが、以前読んだ本で「その目…

胃内容分析

本当に実現するかどうかは分からないですが、学芸員さんから胃内容分析の勉強のお誘いを戴きました。私は動物が何を食べていたか調べる、胃内容分析も糞分析もしたことがなく、大学研究室の仲間がやっていたことを必死で思い出しています。胃も糞も肉眼では…

毛色

今日はたまたま骨格標本を作っている隣で、近畿地方のハクビシンの剥製を見ることができた。私が知っているハクビシンとは違って、顔が黒く、白い線が強調された顔立ちだった。地域によって毛色が違うらしい。そういえば、「千葉のテンは顔が黒い」、「北の…

連続講座 1

クジラを対象とした博物館イベントの第1回目に参加してきました。今日は座学と顔合わせ。座学では博物館の役割やクジラについてのお話でした。博物館の役割についてのお話を聴いて、「動物の勉強をして博物館と接点があったから知っているだけで、機会がな…

仮剥製 作り方

昨日教えて頂いた仮剥製の作り方を私が忘れてしまわないようにメモとして書きます。 今回の対象動物はアカネズミです。 <標本の計測:鉛筆で記録するように> 記録用紙にサンプルデータを書きます。 ・作成日 ・作成者 ・サンプル番号 ・採取地 ・採取日 ・種…