骨のある部屋

@honebeya206

動物の保護

ネットで「怪我したカラスを拾った」「弱っていた幼獣のタヌキを拾って飼育してる」「ヒナが地面に落ちてた」と目にすることがある。私は「自分には無縁の世界だ」と思っていたのに、動物を保護する機会は突然やってきた。

人通りが多く、自転車の通行も多い歩道で子スズメが不自然に羽ばたいて、その場をグルグル回っていた。
歩道の真ん中でグルグルしてたので、踏まれないように植え込みに移動させても出てくる。スズメの口元が黄色だったので、巣立ちの邪魔をしてはいけないと考えて、親鳥に任せて放っておこうとも思った。でも、過去に巣から落ちたツバメのヒナが踏まれて平らに見たことがあって(死んでから踏まれたのか、踏まれて死んだのか不明)、結局保護することにした。

保護をすると決めた時、何をすればいいのか少し悩んでしまったが、野鳥の保護活動をしている方が「行政に連絡を」と言っていたのを思いだし、スマフォで調べ、近くの動物園で野鳥の引き取りを行っていたので、電話をしてそこに連れていった。ググればすぐに答えがでる時代で助かった。

動物園の獣医師さんに預けた際に、「無事でも、亡くなった場合でも連絡してほしい」とお願いした。結局、次の日に電話がかかってきて、「脳震盪を起こしていた。回復することはなく死んでしまった。」と連絡をいただいた。今思うと結局死んでしまうのなら、親鳥と引き離さず、放っておけばよかった。
人の尊厳死についてのニュースをご存知だろうか。私は人もこのスズメも命を延ばすことにどれだけ意味があるのか考えてしまう。スズメは獣医師さんに診てもらったことが延命に繋がったのかわからないが、一秒でも長く生きるより、一秒でも親鳥と一緒にいるほうが幸せだったのではないかとずっと思っている。
生かすことが本当に全て善なのだろうか。

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信号待ちの時に撮った最初で最後の写真。このスズメはどんな気持ちだったんだろう。