仮剥製 作り方
昨日教えて頂いた仮剥製の作り方を私が忘れてしまわないようにメモとして書きます。
今回の対象動物はアカネズミです。
<標本の計測:鉛筆で記録するように>
記録用紙にサンプルデータを書きます。
・作成日
・作成者
・サンプル番号
・採取地
・採取日
・種名
・体重
・全長(鼻先から尻尾の先までの長さ)
・後足長(踵から足先まで)、爪ありと爪なし
・尾長
・耳長(耳の穴から耳の先端まで)
・性別
動物の大きさ、計測する人によっては項目が増えたり・・・。
アカネズミは幼獣の時から後脚が大きいらしく、小さい個体は計測値からアカネズミと判断したり、慣れている人では後脚を見て分かるそう。成獣になると背中の毛が茶色でお腹が白い綺麗な毛色になります。
<剥皮:皮は切っても内蔵は切るな>
お腹を十字に切ったり、横一直線に切ったり、後で縫うことができればこれといった決まりはない。
私は縫うのが下手くそなのであまり穴を大きくしたくないので、下図左の緑線で引いた箇所にハサミを入れました。
まず、後脚を外すために両脚とも脛のあたりで骨を切断(緑点線)。その後、尾を皮から分離。尾は指で全体をよく揉み、ものすごく慎重に皮を剥くと途中からスルッと剥ける。
後脚が終わったら、両手首付近まで皮を剥き尺骨・橈骨を切断(緑点線)。
頭まで皮を剥く。剥けると皮がひっくり返った状態のままですが、そのままで。
<防腐処理:まるで天麩羅>
剥いた皮はミョウバンとホウ酸を半々に混ぜた粉をまぶす。
<縫う・削る・詰める:家庭科の成績がものを言う>
防腐処理した皮をひっくり返し口を縫う。口を縫わなければここから綿が出てしまう(上段左)。
尻尾はこのまま乾燥させると奇妙な形になってしまうので、竹ひごをカッターで尾の太さまで削り、尾へ入れる。末端まで入れることが大事(上段右の緑)。
綿を頭に詰め(下段左の緑)、腕や太ももにも綿を詰めて胴体にも詰める(下段右の緑)。胴体に詰める綿は一塊にしないと標本が乾燥した時に変なクビレが出来る。胴体に突き出た竹ひごはお腹側にくるように綿詰めする。
最後に開腹した場所を縫う。
<乾燥:最後の仕上げです。お疲れ様でした。>
発泡スチロールに標本をまち針等のピンで固定します。両手両足にピンを刺し(図の赤い丸部分にピンを刺す)、ヒゲの向きや耳の形、姿勢を整え乾燥させます。ちなみに後脚は足の裏が表ではなく、甲が表にくるようにしてました。
この後は標本をどう管理するかによるので分かりません。
切断した骨が皮を突き破ったり、開腹した場所が知らない間に広がっていったり、まだまだ練習が必要です。二匹目は上手くいったと思うのですが、乾燥したらガビガビになるかな?