標本の技術講習会で「疥癬にかかってボロボロの皮でも活用しよう」と足先だけ標本を作ったことがあり、その時は「足先だけでも立派な標本になるんだ」だけしか思わなかった。
時間が経過して、「剥製は立ち姿勢で足の裏なんか見たことがない。絵に描く時はどうやって想像するのだろう。」と思うようになり、足先標本の活用方法がまた見つかった気がした。
そしてまた時間が経過して「タヌキやモルモットは前肢・後肢の違い(指の本数が違うとか)が図鑑に載っているけれどシカやカモシカはどうなんだろう?」と思うようになった。
そこで、シカの足先だけ学生時代に貰ったものが冷凍庫に眠っていたので、実際に比べてみました。
左が前脚…なはず。
正直、ぱっと違いが分かりません。
なんとなく左の方がスレンダーな感じがします。
解剖といえばの先生と生でお会いする機会があり、そこで質問したのですが、「皮のみの肢一本だけだと見分けがつかない。前後で比較すると前の方がプロポーションが長い」という答えでした。
この他にもありがたいお話がたくさんあったのですが、私の頭では理解しきれず…。
正直、この足先は「同じ個体風にまとめられていた」だけで同一個体かどうかは怪しいです。前後は手根骨・足根骨から判断しました。
シカやイノシシの肢が今後手に入るか分かりませんが、その時は比較に再チャレンジします。