骨のある部屋

@honebeya206

イチョウハクジラ

博物館の連続講座でイチョウハクジラの骨並べをしてきました。
イチョウハクジラはどこがイチョウだと思いますか?歯がイチョウのような形をしてるからイチョウだそうです。
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私にはちょっと分からなかった…。

クジラの胸の骨、胸骨は種類によって形が違うみたいです。
左右で一番端の骨がベスト(左)と赤ちゃんが着てる服(右)に見える。
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尾っぽの骨、尾椎は細かいので無くならないように複数の骨がくっついてる状態で保管され、それがトーテムポールのようで可愛い。
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この骨は普段、博物館の収蔵庫で保管されてるそうで、見られない骨だそうです。貴重な骨なので、たくさん写真を撮ってきました。
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首の骨。よく見ると7個の骨がある。1~4は癒合して1つになっている。
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耳が小さい。どこにあるか分かりますか?
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これです。

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舌の根元にある骨、舌骨。

今まで背骨を見てどこの骨かよく分からなかったのですが、今回のイベントで分かったような気がします。勉強になりました。次からスムーズに並べられそうです。

カエルを拾った

先週は作業中に鳥を拾い、今回はカエルを拾いました。使用済みの入れ物を洗うため、カゴを空にしようと中の物を出したら干からびたカエルがいました。虫がいないことを確認してお持ち帰り。
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カゴは入って出られなくなるような深さではないので、弱りきってカゴに入って力尽きたのでしょうか。カエルだから大丈夫でしたが、これが蜘蛛だったら悲鳴をあげていると思います。

このカエルも骨にしてみます。

デザフェス準備 1

デザインフェスタに向けて準備をしてます。使用予定の机が小さいので何を持っていこうか悩んでます。
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左が鹿、右がハクビシン

私は動物を骨にする時に皮を剥いだその日からハイターを入れません。骨が肉で覆われてて意味がない気がするからです。なので、水にただ浸けて腐らせてます。しかし、骨にしてる途中の個体を水替えできない期間があったので、「菌の増殖を抑えるイメージ」で水にポリデントを入れて少し放置してみました。そしたら、水に浸けていた時よりもすぐに血液が出て、腐敗が早くなってました。水が腐って肉が柔らかくなっていたので、すぐに骨に出来そうですが、「真夏の気温だったらもうバラバラになっていたのでは」と想像すると恐ろしいです。タヌキ以上の大きさの動物だったら、ポリデントで血液出して放置したら肉・脂の除去が早くできそうで良いかも?

2018_10_4骨の製作

昨日は大学の後輩からバードストライク個体のキジバトが届き、羽と骨を分離してました。
骨を抜いて洗う前のキジバト
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洗った後のキジバト
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ドライヤーで乾かしたキジバト
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先週拾った鳥はまだ骨になってません。水がいい感じに腐っていたので肉が取れやすくなっているので、来週になったら骨になると思います。

デザインフェスタに子豚の全身骨格を持っていこうと考えていて、今日はそれをワイドハイターを薄めた水に浸けてました。子豚は骨と骨が癒合しきっていないため、少し骨に筋肉を残してミイラのような状態で持っていきます。筋肉や骨を白っぽくして生々しさを無くすためにワイドハイターに浸けてます。初めての試みなので上手くいくか分かりません。

頑張れ火山博物館

長野県の火山博物館に少しだけ寄りました。時間がなかったので、内容よりも展示を見ることに集中。

常設展の入り口が普通ではない。
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暗いなかの赤い照明は怖い。私が小学校低学年だったら入り口で「怖い、いかない」と泣いてるでしょう。入ってみると突然の風も大音量もなかったので怖くなかったです。

トンネルのような通路を抜けると、広い空間に辿り着きます。そこは遊園地のような、博物館とは思えない空間でした。 何故か宇宙船があるんだもの。
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ここの空間にある解説スタートボタンを押すと音声と共に映像が流れるのですが、天井に映る映像が途中で映らなくなったり、火山のオブジェの中に映像が流れていたりで、解説が頭に入ってこなかった。
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出だしで「おや?」と思う展示でしたが、まじめな部分も少しありました。
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でも、そんなまじめな展示の後ろに謎のキャラクター。
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何者でしょうか?15分おきに小劇場が始まる仕組みになってました。

まじめな展示を抜けると大きなスクリーンで「宇宙船に乗って火山を見てみよう」がテーマだと思われる映像が見れます。恐竜が生きてる時代も旅してました。日本列島が出来てくる映像を見ながら「北海道の形に見えてきて、四国・九州がまだよく分からない本州が出来上がってきたなぁ。なんだか胚発生のようだなぁ。」と考えてました。生命の誕生ならぬ日本列島の誕生。正直なところ、ここはまじめな展示を見ていれば充分です。

最上階に行くと「浅間山の自然をテーマ」にした展示になります。火山博物館なのに火山成分が少ない…。
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剥製。
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意外とグロいぞ!腸が出てる!血の跡もあるよ!

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このフクロウ、姿勢辛くないですか?
このフクロウはネズミをつかまえているところらしく、解説音声では「アカネズミ」と紹介されているのに、パネルには「ネズミ」とだけでした。不憫なアカネズミさん…。
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溶岩標本の陳列
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突然、世界の蝶を紹介している
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溶岩の流れ方が体験できるようなものがあればいいのになぁ。あと溶岩標本は拡大写真とかで他の標本との構造の違いを比較できたら少しは面白くなるんじゃなかろうか。素人には石が並んでいるようにしか見えなくて…。
まじめな「生物学的にみた昆虫展」のような展示を目指すのではなく、もっと「火山と生活」のような展示にしたらどうなんでしょう。スペースが空いていたので、そこで日本の温泉を紹介してみるとか。「○○で茹でた卵は香りが違う」なんて発見あったら面白いのにな。

自宅でウサギを解剖した時の話

2年前に大型化するように改良されたウサギを自宅で解剖しました。

そのウサギは人からいただいたものです。「ウサギあるんだけどいる?」というメールが届き、私はてっきり「飼いウサギサイズだろう」と思っていたので「ほしい」と答えました。今でも忘れない寒かった10月にクール便でウサギが入った箱が届きました。その大きさが想像以上で、小型の冷凍庫くらいありました。最初は「え、1羽じゃないのかな?」とドキドキしながら箱を開封すると、動物園のふれあいコーナーのようなニオイが部屋に充満し、中からミニチュアダックスフンドくらいあるウサギが出て来ました。

その時寒かった10月、簡単には解凍されません。部屋は動物園のようなニオイ。そう、ピンチでした。焦った私は切れる場所は切り分け、解剖用の鍋に無理やり押し込み(蓋は閉まりませんでした)夜を待ちました。

両親が寝静まった頃、廊下の電気もつけずコンロを目指して鍋に入ったウサギと共に気配を殺して移動。無事コンロに辿り着きましたがここで電気をつけてしまうと、両親にバレてしまう。私は町灯りとコンロの火、スマフォの光を頼りに深夜の煮込みを開始しました。鍋の蓋が出来るようになるまで煮込み、またウサギと共に暗い廊下を歩き部屋に戻り、煮汁のニオイがするので部屋の窓を全開にしてミノムシになるくらい毛布にくるまり寝ました。窓全開にして寝た期間は覚えていませんが、最低でも1週間はあった気がします。

深夜の鍋を何度かやり、ウサギは無事に骨に。
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(だいぶ前にネットに載せた画像の使い回し)

この話を「どうやって骨にしているんですか?」と質問される方に話すと皆さん楽しそうに聞いてくれます。「夜鍋」だからでしょうか。