骨のある部屋

@honebeya206

バードストライクの鳥

先日皮を剥いた鳥は本日チャック袋に入れて完成に。
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骨を全て抜いていて、ワイヤーは通していないのでぐったりした感じになってます。

翼標本と呼ばれる標本は翼の骨にワイヤーを添わして、翼の形を固定しているので、見た目がすごく綺麗。骨を抜いても翼の形を維持できないだろうか。今後は10/20に国立科学博物館の企画展「標本づくりの技」にて鳥剥製の作り方の実演があるので、これを見て、冷凍庫に眠っている鳥は標本にしたいと思います。(10/3にくるキジバトは今回のような方法で作るしかなさそう)


11/11(日)に出展するデザインフェスタのブースNo.が決まりました。
F-9です。
たくさん骨を持っていく予定なので遊びに来て下さい。

ヒグマの骨

いただいて骨にしたヒグマの手。これがとても臭かった。

大学で骨になったヒグマを自宅にもって帰り、乾燥させていたらニオイが酷かった。水に浸けてニオイを取ろうとしても上手くいかず、そのニオイが自宅に充満。「あぁ、大変だ」と思っていたら両親に「薬品を使うな!殺す気か!」と怒られた。いつもなら水に浸けてるだけでニオイしないなのに不思議だ。

そんなヒグマも外で水に浸かってから5ヶ月、再び室内に入れてみた。今のところニオイはしない。でも、ちょっとドキドキな夜です。


ヒグマの骨を洗っているときに「今冷凍庫にある個体がなくなったら、骨にする個体は海で拾うのかなぁ」と考えていたら大学時代の後輩からlineが。「自宅の窓にキジバトが当たって死んでいたのでいりますか?」、もちろん「はい」と答えました。キジバトは10/3に届くので、またこの前の鳥と同じように骨にします。

ちなみにこの前の鳥はツツドリかもしれないです。
ツツドリだと思っています。
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皮剥きの報告

昨日の鳥の皮剥きは現在、羽と骨が分離されてる状態です。羽は乾燥、骨は血液抜くために洗剤を溶かした水に浸けてます。皮剥がした直後の胴体はそのままワイドハイターに浸けると、血液の色ですぐ染まるのが嫌で、羽を洗った洗剤液を捨てずに利用して浸けてます。

深夜に解剖して午前3時までに皮を剥がした状態。この時は翼と尾に骨が残ってます。
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尾椎と右翼の骨を取った状態。
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全ての骨を抜き、乾燥中。まだ微調整したい。
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骨に興味があるので、どうしても骨を取りたくなってしまう。でも、羽が綺麗なので、羽も残したい。鳥の剥製は作ったことがないので、今回はアカネズミの仮剥製を作った時と同じような感覚で作りました。

鳥は哺乳類と違って、触れば触るほど羽がボロボロになってみすぼらしくなってしまう。初回なので大目に見てほしい。

バードストライク

今日はまた死蝋落としや骨の移動作業をしていました。しかし、今日は変わったことがあります。作業中にバードストライクの音を聞いたことです。「どーんっ」っと鈍い音が聞こえ、少し作業してから見に行ったら鳥が落ちてました。
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何鳥でしょうか。

近くに枝や手袋がなく素手で持って移動させ、計測や記録をしました。頭が凹んでいて、まだ暖かかったです。素手で持ったので、しっかり手を洗いました。素手で持つのはダメです。
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後輩や色々な方に聞いてみたのですが、よく分かりません。トケン類(今回初めて聞いた言葉)のホトトギス以外の鳥らしいです(後輩曰く)。

冷凍庫がなく、保存できないのでこれから計測して皮を剥ぎます。全ての作業を午前3時までに終わらせたいですね。寝る時間の確保のために。

骨の組み方に悩む

デザインフェスタvol.48の出展が決まり、それに向けて急いで骨を組み立てる。
博物館で展示されているような骨は針金を通して組み立てているため、簡単には壊れない。でも、私は部屋で保管すること、展示場所に持っていくことを考えると、しっかり組んでしまうと保管しておく場所がない。持ち込むのも大変。

綿を巻いた針金で固定してみたが結局上手くいかず、ボンドでの組み立て。ボンドだとお湯かければすぐに外れるのでやり直しがきくし、持ち運んだ先でも簡単に接着できる。
本音は「針金でバラセルように組んでフックに引っかけるように、簡単な組み立てが出来ればいいのに」と思っている。

中型の動物は組み立て方法に悩むから苦手です。
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肋骨がないと頭が細くて蛇みたい。

椎間板パズル

イタチの骨が組み立て途中だったので再開しました。
椎骨の椎間板がとれてしまっていたので、それを戻す作業。
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真ん中の白い粒が椎間板です。これが合う椎骨をひたすら探します。想像以上に大変。

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椎間板がとれている胸椎(左)と椎間板がある胸椎(右)

大変な作業ですが、1つ1つ椎間板を触っていると形の違いに気がつきました。胸椎の椎間板は湾曲してます。クジラの椎間板は板だったので、動物によって差はあるはずですが、曲がった椎間板を拾ったら胸椎って思えそうです。

明日は椎骨を全て組み合わせたいです。

国立科学博物館の特別展と企画展

9/22の続きとなりますが…
イグ・ノーベル賞の世界展後に友達と国立科学博物館へ移動。<昆虫展>
私も友達も哺乳類が好きで「昆虫が好き」というわけではないですが、「やっているんだから行ってみよう」で行って来ました。

入ってすぐの巨大昆虫の模型が印象的。ハチ・チョウ・蚊・セミ
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蚊は大きくなった模型なのに、見てるだけで不快感が。この大きい模型を見ていると疑問に思うものは出て来ます。蚊の白い鱗のようなものは何でしょうかね。とても気になってます。

この全体の展示で熱心に見たのが標本のラベルです。小さい昆虫のラベルは見えやすくなっているので、いつどこで採集されたのか知ることができます。
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会場の暗さとスマフォが限界をむかえて、全く文字が見えませんが、肉眼では読めます。
ツノゼミという小さなセミが日本にもいることに驚く。ラベルを読むのは面白いですが、採集地が書いてあって乱獲に繋がったりしないだろうかと不安になります。

会場内の人の多さに疲れてしまい、しっかり展示を見ることは出来てません。人がすごいぜ昆虫展。
でも、私の中での収穫といえば「コオロギの尾のようなトゲは耳」であることを知ったのが収穫でした。お尻のトゲと足の付け根付近で音を感じてるそうです。あのトゲにそんな役割があったのか。

途中に標本がズラ~っと展示されている空間がありました。
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昆虫好きにはたまらない空間?

人の多さに疲れ、日本語が読めなくなってきた私達はざっくりと展示を見て会場をあとに。<標本づくりの技展>
もう、ここは疲れきった二人では動物部門の展示を眺めることしか出来てません。
その中で私が興味をもったのがクジラヒゲの標本。
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ふっさふさ!触るとゴワゴワでしょうが。
ヒゲ板というものが並んでいることが確認できたのが面白い。
友達はカモシカの鞣し皮を見て「角の穴が開いてる」と嬉しそうでした。

展示で残念だなと思ったのが動物の標本に案内板がないものがあること。段ボールが展示されていたので、標本室の雰囲気を出すためにあえて無関係そうな物を置いたり、何も書いてないものを展示したと思うのですが、動物標本には案内がほしかったなと。
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あなたは誰?



展示を見に行くと「全てを理解しなくては」という気持ちになるのですが、情報量が多いので「何か1つでも、1年後に思い出せる知識が得られれば良い」そんな考えで展示は見てます。私は1年後にコオロギのトゲのことを思い出せるでしょうか?
1日に3つの展示を見て、「人間には1日で処理できる情報量に限界がある」と感じたのが、この日の大きな発見です。