骨の乾燥
骨は乾燥前後で色が違う事が多いと感じている。この前載せた子豚の胸骨は茶色かった。ちなみに臭かった。
だけど、乾燥させたら驚くほど白くなった。そして臭いはしなくなった。
いくらなんでも白くなりすぎだと思う。
骨を乾燥させることで見た目が変わるのは色だけではない。
「小動物の除肉はどこまでやればいいですか?」と聞かれることがあるけれど、その時は「不安になったら一度乾燥させてみて」と言う。乾燥させると筋肉が収縮して気にならなくなることがあるから、オススメしている。
乾燥させて気になるようなら、もう一度水で湿らせれば筋肉を取ることはできる。今、乾燥→湿らせて除肉→乾燥→湿らせて除肉…の繰り返しでラットの骨を作っている。
デザフェス準備 3
子豚の骨を展示する予定でキレイにしてました。子豚は骨が癒合しておらず、バラバラになってしまうため、少し筋肉を残した形で展示しようとしましたが、筋肉の量と色が想像以上に展示に向いてなくて結局バラバラにしました。
子豚の背骨ですが、線があるのが見えますでしょうか?まだ骨が癒合してないと線が見えます。そして、↓の写真のようになります。
3つに分かれました。
様々な部位で骨が細かく分かれていきます。「英語で書かれた骨の名称はなんで細かいのだろう。はっきりとした縫合線もないのに、何故名前がつくのだろう」と疑問に思っていたのですが、この骨を見たら「骨の名称は発生学からきてるのかもしれない」と考えました。「骨」だけで解剖学、発生学、生態学、生物学…と繋がっていくのが面白い。
人でいうと胸板にあたる部分の胸骨もバラバラでした。私が今まで見てきた胸骨はいくつかの骨が一直線に並んでいるのですが、子豚の胸骨は横にも並んでました。
いびつな形で、これがどう癒合していくのでしょうか。
バードストライクの鳥 2
ツツドリの筋肉がだいぶ白くなってきました。
この状態でしたら、そんなに嫌ではないでしょうか?
写真の黒く浮いているのは目で、強膜輪(強膜を支持するもの)を取るために捨てずに残してます。
今週中に骨になればいいのにな。
イチョウハクジラ
博物館の連続講座でイチョウハクジラの骨並べをしてきました。
イチョウハクジラはどこがイチョウだと思いますか?歯がイチョウのような形をしてるからイチョウだそうです。
私にはちょっと分からなかった…。
クジラの胸の骨、胸骨は種類によって形が違うみたいです。
左右で一番端の骨がベスト(左)と赤ちゃんが着てる服(右)に見える。
尾っぽの骨、尾椎は細かいので無くならないように複数の骨がくっついてる状態で保管され、それがトーテムポールのようで可愛い。
この骨は普段、博物館の収蔵庫で保管されてるそうで、見られない骨だそうです。貴重な骨なので、たくさん写真を撮ってきました。
首の骨。よく見ると7個の骨がある。1~4は癒合して1つになっている。
耳が小さい。どこにあるか分かりますか?
これです。
舌の根元にある骨、舌骨。
今まで背骨を見てどこの骨かよく分からなかったのですが、今回のイベントで分かったような気がします。勉強になりました。次からスムーズに並べられそうです。
カエルを拾った
先週は作業中に鳥を拾い、今回はカエルを拾いました。使用済みの入れ物を洗うため、カゴを空にしようと中の物を出したら干からびたカエルがいました。虫がいないことを確認してお持ち帰り。
カゴは入って出られなくなるような深さではないので、弱りきってカゴに入って力尽きたのでしょうか。カエルだから大丈夫でしたが、これが蜘蛛だったら悲鳴をあげていると思います。
このカエルも骨にしてみます。
デザフェス準備 1
デザインフェスタに向けて準備をしてます。使用予定の机が小さいので何を持っていこうか悩んでます。
左が鹿、右がハクビシン
私は動物を骨にする時に皮を剥いだその日からハイターを入れません。骨が肉で覆われてて意味がない気がするからです。なので、水にただ浸けて腐らせてます。しかし、骨にしてる途中の個体を水替えできない期間があったので、「菌の増殖を抑えるイメージ」で水にポリデントを入れて少し放置してみました。そしたら、水に浸けていた時よりもすぐに血液が出て、腐敗が早くなってました。水が腐って肉が柔らかくなっていたので、すぐに骨に出来そうですが、「真夏の気温だったらもうバラバラになっていたのでは」と想像すると恐ろしいです。タヌキ以上の大きさの動物だったら、ポリデントで血液出して放置したら肉・脂の除去が早くできそうで良いかも?