骨のある部屋

@honebeya206

ハシボソガラスが届いた

先日、クール便でハシボソガラスが届きました。見た目はキレイな亡骸だったので、羽と骨の両方を残せることに嬉しく思いながら解凍し再度状態を確認したら、なんと腐敗が進んでいました。顔を触ると簡単に羽が抜け、お腹の皮膚を切開すると皮膚の色が緑色。緑色の皮膚は完全に腐っています。それでも完全に乾燥させて保存しようと、いつもの様に骨と皮を分離し、綿を摘めて縫い合わせて形を整え乾燥させていましたが、乾燥させるにつれ臭いが酷くなる。臭い、ひたすら臭い。結局、羽をむしって羽だけ残すことにしました。カラスの剥製擬き作れると思ったのになぁ。
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このカラスは内出血が酷く大腿骨や上腕骨が折れていました。骨が折れたことが死因なのか、他の原因なのかは分かりませんが野生動物の死体は見た目がキレイでも骨が折れていることもあり、骨がキレイに完全に揃っている標本を作るのは難しいです。

臭いがする作業は外でやっているので、今回はカラスに怯えながらの作業でした。カラスが見学しにきたら「危ない奴」と認識されて日常的に攻撃されたらたまったもんじゃない。作業中にカラスが上空を通りすぎることはありましたが、幸いにもまだ攻撃されてないのでバレてないことにホッとしています。

「カラスの肉は黒い」と耳にしたことがあるのですが、実際は普通の鶏肉でした。種類とかカラスの年齢とか関係しているのか分かりませんが、鶏肉に混ぜても分からない色でした。
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ついでに胃の中も確認したところ、麦のような種がぎっしり胃に詰まりそれに埋もれて、梅干しの種のような大きな種が一つ、甲虫が一匹、プラスチックの小さな破片が二つ入ってました。
ハシボソガラスは植物食が強い鳥なので胃を見ても納得です。プラスチックはどうして飲み込んでしまったのでしょうか。青いプラスチックだったのでつついてみたくなったのかなぁ。